金曜日の晩に 〜J Chanson〜
作家でシャンソン歌手だった戸川昌子さんが1975年にアルバム「失くした愛」、良き時代の全曲シャンソン中に、私が作曲した「金曜日の晩に」をオリジナルとして歌ってくれました。ジャケットの解説は「五木寛之」さん‥。
戸川さんが私に「アンタ、ワタシ〜ナァーンにも!言わなかったのに「金曜日の晩」が一番良いって褒めてたわョ!」解説も「金曜日の晩に」を主に‥。
「ナァーンにも言わなかった!」と言うことは?誰が作ったとか?何処の国の曲?とか言わなかった?と言う意味らしい‥。(聞く人は当然フランス生まれのシャンソンだと思っていた)戸川さんは自分のオリジナル曲だから嬉しそうだった。
後になって私が作った曲だと分かってきたら、周りは「エ〜〜?あの人エンカの人でしょう?ナァーンで〜〜?」って言っていた(「銀座の恋の物語」のイメージしか、私を見ていないからネ)。ペンネームは「神戸真理子」でした。
この歌のリハーサルは真夜中の「青い部屋」(戸川さん経営のクラブ)のステージ、戸川さんの横に私も一緒に付いてて、歌ってみた‥、戸川さん大分酔っぱらっていたけど‥早いテンポのワルツから、突然バラードになるトコロ、ritしながら語るように歌い、そして元のワルツにIn Tempo、そのバラードに入るところから、思いっきり戸川さんの足を踏ンズケル、足の踏み方、押さえつけ方によって上手くバラードに、心地よい雰囲気に乗ってメロディが流れていく。軽く蹴ッテ、元のワルツにIn Tempoになる。
聞いているお客さんは、私が足で戸川さんの足を踏んだり蹴ったりしているのを知らない(大体、ライトの当たる上半身を見てるから)あの頃、ヒールの高い靴履いていたと思うけど?‥戸川さんもさすがはベテラン、すぐに歌い慣れた(得意の歌のように)歌っていた。私も酔っぱらっていたけど、何回か?コンナ感じで完成(練習)。「アンタ!痛インダカラ!」とぼやく戸川さん、「ダッテ!レコーディングに間に合わないから、ショウガナイデショウ!」と私。私も変わっているけど、戸川さんも変わっている?真面目にちゃんと練習するタイプじゃない人。私の足の踏み方で、こんなに素直に歌える、私より正確、素直なのカナ〜(笑)。
この「失くした愛」の後、戸川さんには「切に生きて〜銀巴里ライブ」名盤シリーズがあります。「金曜日の晩に」と「エピローグ」(ペンネーム まりえ・まり)の2曲、私の曲を歌っています。
「金曜日の晩」には「失くした愛」の中の、フルオーケストラで歌ってる方が迫力があって、いいです。当時「リリーマルレーン」とシングルでもリリースしてました。1975年日活映画(タイトル忘れました)で戸川さん「金曜日の晩に」を歌ったようです。
シャンソン唄ってる人、聞いてみて、良かったら唄ってみて!